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好個の監戒

  • 2011/03/16(水) 02:17:47

「津波は天罰」=石原都知事「我欲を洗い落とす必要」
 時事ドットコム(2011/03/14-22:10)

 石原慎太郎東京都知事は14日、東日本大震災に関連し、「津波をうまく利用して『我欲』を一回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と発言した。都内で行われた蓮舫節電啓発担当相との会談の後、記者団に語った。被災者への配慮に欠けるとして、批判を受けそうだ。
 知事は、所在不明高齢者が最近社会問題化したことなどを挙げ、「日本人のアイデンティティーは我欲になった。金銭欲、物欲、性欲」と指摘。「アメリカの国家的アイデンティティーは『自由』。フランスは『自由と博愛と平等』。日本は無い」と強調した。半面、「被災者の方々はかわいそうですよ」とも述べた。
 知事は同日、都庁での記者会見で発言の真意を問われ、「例えば、減税という耳障りのいい言葉で釣られて国民が歓迎するという心情が、今の政治を曲げている。(今回の震災が)大きな反省の一つのよすがになるのではないか」などと説明し、撤回しなかった。(2011/03/14-22:10)


 石原都知事の發言が批判を浴びてゐるやうだ。

 しかし、私も都知事と同じやうに思った。天罰は個人に下るものとは限らない。國として間違った方向に來てゐるなら、國に天罰が下るに違ひない。言ふまでもなく、都知事は、「被害に遭った方が罰を受けるやうなことをした」といふ意味で言ったのではない。以前から、「こんなことでは、我が國には、いつか天罰が下る」と思ってゐたことを、改めて強く認識し、犠牲になられた方々に心を痛めたといふことではないか。

 感情的に批判する前に、胸に手を當てて考へてみる必要がある。本當にこんなに「金」が必要なのか、本當にこんなに「物」が必要なのか、本當にこんなに「性」が必要なのか。これらは街にあふれかへってゐて、誰もそれを咎めやしない。

 久しぶりに實家へ行く道すがら、コンビニエンスストアが數十メートルおきにあるのを見て、端と氣がついた。「こんな贅沢をしてゐるにも關らず、それを何とも思ってゐないのならば、今に大變なことが起きる」。親父にさう言ふと、「あれは、同じコンビニエンスストアが圍ひ込みをして、他のコンビニエンスストアを追ひ出してゐるらしい」と。同じ日本人が、圍碁のやうに相手の動きを封じ込めて、自分の利益を保たうとしてゐるのだ。いや、競爭は大いにやったらいいのだが、何かが間違ってゐる。自分の利益を得るために、血道を上げて分に過ぎるものを作りまくってゐるのだ。

 分に過ぎるものがこんなに溢れかへってゐるのに、私達はそれををかしいとは思ってゐない。それを改めて省みるべきだ。

 いや、私がかう言ふまでもなく、この震災について、誰もが、本當の處、天罰なのではないかと感じてゐるのではないだらうか。「あの人は天罰が下るやうなことなどしてないのに」とは思っても、「俺達は何一つ天罰を下されるやうなことはしてないのに」と思ふ人がゐるだらうか。そんな氣がしてならない。

 大正の關東大震災の後、私の曾祖父は震災を「好個の監戒ならずや」と記した。あれから、日本人は進歩したのだらうか。我が身を省みてしまふ。

 岡山 專太郎 著「忘れまじの歌」より 端書

 その昔、時ならぬ牛の喘ぎに、天變地妖の襲來を豫感し、政事人事を愼みたる名宰相ありき、嗚呼、大正十二年九月一日に突發したる、關東の大震火災は、抑(そ)も何をか警告するものぞ。

 物質的文化に耽溺し、科學萬能を謳歌し、個人主義に憧憬するの思潮は、明治維新以來、吾が神國に東漸し、三千年來凝固せる大和魂を浸し、浮華に流れ、えう蕩に耽り、甚だしきは赤化左傾の徒を輩出せんとしつつあるの日、此の一大天譴は、懼(おそ)れて愼むべき好個の監戒ならずや。

 清、露、獨の三大外戰の試練を突破して茲(ここ)に三十餘年、甫(はじ)めて這回の國難に遭遇し、復興未だ緒に就かざるに、驕米に排日立法の成立を見、内憂外患交(こもご)も至るに方(あた)りては、志士仁人にあらざるも尚且、不祥亡國を把憂(きいう)せざるを得ざるべし。

 宗教、教育を職とする者、筆舌に思想、政治を論評するもの、延(ひ)いでは、産業に從事するもの、老幼婦女に至るまで、國を擧げて、一意專念、大和民族固有の精華に還るべきを疾呼鞭撻(しつこべんたつ)せられんこと熟望し不文揣(はか)らず、深く此の心を體し、一は以て大震火災を記念とし、一は以て自他の誠愼を促がすの微意に外ならず。


※ 「忘れまじの歌」全文はこちら
 
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