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初の台北 その1

  • 2009/11/21(土) 23:50:05

  jumbo.jpg

 急な出張で、台湾の台北に行ってきました。飛行機で片道3時間半程度ですので、初日の夜着、翌日仕事、最終日午後發といふ、2泊3日の強行スケジュールです。

 旅行会社の格安ツアー(格安航空券と同じ料金で、ホテルまで取れてしまふ)を利用したため、台北の空港に旅行会社のスタッフが出迎へ、専用バスでホテルまで連れて行ってくれます。その数なんと65名。こんなに多いツアーは初めてです。先日の上海なんか、参加者は私とボスだけでしたよ。タイでもせいぜい15人ぐらゐでしたから、驚きました。勿論、私以外全員観光。車内ではスタッフが翌日の市内めぐりやら、オプションの九分(「イ分」と書く)観光やらを説明してゐます。もう不貞寝してゐました。

 前の席には、女子大生2人、その前には髪の薄い細身長身の60代位のオッサン。このオッサンが、後ろ向きに腰掛けちゃって、女子大生に延々と台湾を解説。「僕ねぇ、9月にも来たの。安いでしょ、このツアー、ね。その前は7月。いつもこのツアー使ってるの。でも、全部セットでこの値段なんだからいいでしょ、ね、ね」(←「貴方が企画したわけではないだらうに」、と心の声)。「着いたらね、ホテルの周りに鍋物のレストランとかあるから食べるといいよ。あ、コンビニも沢山あるしね。この前来た時は、○○で△△食べてね、すごく美味しいよ。行ってみなよ、あのね、ホテルからね、右に出て…」。最初は旅のノリで「さうなんですか~すご~い」と聴いてゐた二人も、段々トーンの下がった愛想笑ひになって来る。その後も延々とオッサンの親切ごかした自慢話。オッサンは女子大生にアドヴァイスしてゐる気分で絶好調だが、実際は完全に女子大生の方が「さびしい老人の話をにこやかに聞いて、適度に尊敬してあげる」ボランティア状態。一人で忙しいオッサンはスタッフさんの説明に茶々入れてきたり、スタッフに博物館のタダ券を束であげたりと、やることなすこと語ること、煩(うるさ)くてたまらん。

  ossan.jpg


 暇なので、ふと考へた。同じ観光コースに飽きもせず、よく何回も格安ツアーで台湾に来るものだと。この裏には何かある。と思ってゐたら、オッサンがデジカメを取り出して、「ここね、僕が会員のバリのコンドミニアムなんだ。ほら、綺麗でしょ。周りはプライベートビーチ。ね、裸で泳いでも大丈夫よ。ぐふっぐふふっ。僕に言ってくれれば、君たち一泊1万円で泊まれるよ。すごいでしょ、ホテル着いたら、電話番号教えてくれれば、いつでも予約できるやうにしておくよ」。勿論今日びの女子大生は、世間的には相当擦れてゐるので、そんな話に乗るわけがない。「わ~すご~い、きれ~」とか言ひながら、適当にあしらい、肝心なところは黙ってゐる(笑)。

 しかし、この勧誘が目的? いや、どうも違ふ。女子大生が寝に入ると、今度は通路挟んだ隣のオバサンに、話しかけてゐる。「あ、両替はねぇ、スタッフさんに言へばレートもいいよ。あ、ちょっとガイドさん! この方に両替してあげてよ」。勿論スタッフの説明の流れなんか関係なし。説明をさへぎられたスタッフが迷惑さうにしてゐる。スタッフが再び話し始めると、同時にそれをまたオバサンに懇切丁寧に解説し始める。これが延々と。

 やっとわかった。このオッサン、おそらく、格安ツアーに来る台湾や海外旅行初心者を捕まへては、「台湾や海外旅行のことは、僕にまかせてよ。なんでも知ってるんだよ」とばかりに、ペラペラとまくし立て、「旅行通の貴方の豊富な知識と経験談のおかげで、初台湾の私たちは楽しく旅行が出来た」と尊敬と感謝の念を集め、いい気分に浸りたいのだ。

 航空券も宿も送迎も観光もパックになった格安のツアーには、旅行初心者やその地に初めて訪れる旅行者も多い。特に台湾となれば、日本から最も近い外國の一つだし、片言の日本語が話せる人も多い國だから、初心者にはもってこいだ(ツアーの人数にもそれが現れてゐると思ふ)。といふことはまた、「自分の知識をひけらかして、格安で優越感に浸れるツアー」としても利用できるのだ。

 オッサンの話は、ホテルのロビーに着いても止まらない。なんだか哀れだった。「社長」をやってゐるとか言ってゐるが、駅で「社長ー!」と呼びかければ多くの人が振り返るのが、日本社会だ(課長ー!では誰も振り返らない)。格安ツアーで人から尊敬され、感謝され、いい気分になれれば、また誰からも相手にされない祖國で頑張れるといふことなのだらうか…。

 でも、結局「煩くて敵はんなぁ、適当に持ち上げておいて、面倒くさいことは全部この人にやって貰はう」と利用されてゐるだけで、「いい人に出会へてよかった」と思ってくれるやうな田舎者は、さうさうをらんと思ふぞ(笑)。

 力を入れてゐるところが間違ってゐるとは思ふが、そんな人は日本にも沢山ゐるわな。頑張れ、オッサン! ただ、本当に親切な方なら、私の前には二度と姿を現さないで貰ひたいものだ(笑)
 

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