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ユーフォニアムとカレーと仁義なき戦い
徒然なるままに
侯孝賢監督作品「風櫃の少年」
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    風櫃の少年 ← クリックで注文できます

 LDで鑑賞。侯孝賢監督自身が「自分の映畫の中で何度見ても自信を持って觀ることができる唯一の作品」と言ってゐる作品。

 澎湖島風櫃の不良3人組が、徴兵を前に臺灣本島の高雄(臺灣第二の大都市)へ繰り出す。田舎では肩で風を切ってゐた三人が、都會へ出るなり、急に幼く映し出され、チンケな詐欺親父にあっさり騙されたりする。大きな成功も大きな失敗も、大きな喜びも深い悲しみもない。主人公の沈黙に「どいつもこいつものん氣に構へてゐるなら、おれは不安になってやる。」「不安がなければ不安を發明してやる、これが青年の特權である。」といふ小林秀雄氏の言葉(青年と老年)を思ひ出す。この主人公らの姿に、二度と取り戻せない、みずみずしい人生の初夏を感じさせられる。

 主人公が黙して語らないカットには、ギリシアのテオ・アンゲロプロス氏と似た雰圍氣を感ずるものの、やはり何かが違ふとも感じられる。アンゲロプロス氏の作品を觀ると辛くなり、身體が冷え切る心地がする。これをもう一度觀ようするには時間を要する。侯氏の作品を觀ると、味はひ深い悲しみに満たされ、心が温まり、何度も繰り返して觀たくなるのである。

テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

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